十種神宝 中学国語の基礎・基本

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ショッカーにだって「学び」がある

shocker-saiyo

昭和の仮面ライダーのお話です。
…毎回提出される無茶で曖昧な課題に対し配下の怪人たちは、課題解決の方法を一生懸命、企画立案し、実行します。

この怪人たちの姿は「学び」と言ってもいいのでしょうか。
また、ライダーを倒す作戦を考え実行できたら、「質の高い学び」ができたと考えてもいいのでしょうか。

その前に、
「良いも 悪いも リモコン次第」と歌われる、命令に従うことしかできないロボット“鉄人28号”の「学び」について考えてみましょう。
tetsujin28©光プロ/原作:横山光輝
 鉄人28号は、たった3つのダイヤルと2本のレバー(?)しかない操縦機と、「がんばれ!鉄人!!」という(主に叱咤激励の)音声入力によって、認識した敵の動作を予測し、敵に勝利するための複雑な自律行動をしています。
しかも、当時としては画期的な「学習機能」も持っています。
AIが搭載されているのですね。

コントローラーひとつで自由自在に動くとは言っても、しょせん人間が具体的に指示したことしかできない『ドラクエ』や、壁にぶつかってから動作を考えるおそうじロボットなどより、ずっといろいろ考えて動いているのです。

ですから、「学び」のランキングをつけると
となります。

ショッカーの怪人は、どうでしょう。

例えば、首領から
  • ショッカーの命令に従う人間を育成するにはどうしたらよいか
という学習問題を与えられたとします。

この問いに対し
  • 幼稚園バスを襲撃し幼児を誘拐し洗脳すればよいのではないか
という学習課題をもち、課題解決に向けて具体的に計画を立案し、積極的に行動を開始しました。

もしこれがうまくいけば、自ら課題を持ち、その解決に向けて積極的に考え、行動し、成功したのですから、「質の高い学び」といえそうです。

たいてい自分のミスと仮面ライダーの活躍
……というより財団Bの陰謀により失敗するのですが……。


「学び」を「考え行動する姿」ととらえた場合、
鉄人28号は、相手の行動を予測し自律的に行動したに過ぎませんが、ショッカーの怪人は、鉄人よりはるかに高い自律的な「学び」をしたと言えます。
なのです。

そもそもショッカーには、生体改造を行うほどの高い「確かな学力」があり、
下っ端戦闘員でも一般人の3倍以上、改造人間に至ってはオリンピック選手も素足で逃げ出すほどの「健康・体力」があります。
まさに「生きる力」の権化なのです。

「生きる力」の3つの要素の中の「豊かな心」が欠けているだけで……。

ですから、私たちは単に「学び」ができるだけの優秀な人材を育成してはいけません。



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