定期テストの作り方
定期テストは、その教科の先生全員で作るのが建前です。
だからテストに関わる責任は全て教科会で負い、質問等に対しても、全員が同じように回答することができる状態で臨みます。
ただし、多くの学校では、テストの作成者が年度当初に決まっています。
作成者は入稿日を考えながら作成を進めます。
① テスト範囲・目標をたてる(定期テスト終了時に)
次回テストの目的・出題方針を決めます。
業者に出す場合、テスト1ヶ月前に初稿を入稿しなくてはいけません。
ですからテストがおわったらすぐに次回のテスト範囲を決めないと間に合いません。
場合によっては、テスト終了以前に次回初稿入稿日となることもあります。
まず次のテストまであと何時間あるかをカウントし、教科会で相談してテスト範囲を決めます。
テスト原稿を印刷所に出してからテスト範囲を変えることはほぼ不可能です。
かといって少なめに範囲を決めると、年末にツケがまわります。
② テスト構造を決める
出題領域・内容・目標・出題形式(記述式問題を必ず1問以上入れるようにしましょう。)・問題項目・点数の割り当て(例えば国語の場合、漢字読み書きで30点、文法で15~20点、どの単元から出題し、それぞれ何点ずつにするか等)・分量などを検討します。
指導目標などをふまえてバランス良く出題しなければなりません。
1~2年定期テストの問題用紙はB4裏表2枚程度で解答用紙は別刷り、3年は復習・総合ともに問題構成も含め高校入試準拠というように、各学校での慣習がありますから注意しましょう。
③ 初稿の作成・検討
①と②をふまえ、問題を作成します。ここで少し多めに問題を作っておくとあとが楽です。
出題する教材に関わる問題をできるだけ多く集めます。(資料)
その教材の、何を出題するか決めます。
資料をもとに、問題を作成します。
④ 問題・正答例・配点の編集・手直し
正答例と小問毎の配点を考えます。
配点は、領域別の配点の按分・各問いの配点等が適切か、バランスを考えながら決めます。
ここで問題の出題順序や問題の削除・修正、新しい問題の挿入を行います。
⑤ 解答用紙の作成・教科内チェック・初稿入稿(テスト1ヶ月前までに)
④ができたら、それに沿って解答用紙を作成します。
そして問題用紙と解答用紙及び正答例の3点セットを教科の先生全員に配りチェックを受けます。
原稿を受け取ったら、それに朱書をし作成者に返却します。
(これによって問題は、教科の先生全員の連帯責任となります。入稿の期限がありますから、原稿は確実に回収するように協力しあいましょう。)
⑥ 第2稿校正
納品2週間くらい前に、原稿が印刷所から戻ってきます。
ここでも印刷所のミスがあります。
問題に不備がないか、印刷ミスがないかなど、ここで最終的な確認をします。
印刷所のミスも含め、すべて私たちの責任です。