「シカの『落ち穂拾い』」1……この教材で何をやったらよいのだろう
生徒用の資料・解説はこちらのHPに載せてあります。
興味のある方はどうぞご覧下さい。
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PISA型の「読解記述力」に惑わされてはいけない
「シカの『落ち穂拾い』」を教えにくい教材だと思う方は多いのではないでしょうか。
説明的文章なのですが、
文章だけではなく、写真や図表が多く用いられ、なんだかPISAや全国学調の問題に似ています。
……だから、そいういう力をつけなくてはいけないのかな?
これが教えにくいと感ずる原因の一つなのではないでしょうか。
興味のある方はどうぞご覧下さい。
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PISA型の「読解記述力」に惑わされてはいけない
「シカの『落ち穂拾い』」を教えにくい教材だと思う方は多いのではないでしょうか。
説明的文章なのですが、
文章だけではなく、写真や図表が多く用いられ、なんだかPISAや全国学調の問題に似ています。
……だから、そいういう力をつけなくてはいけないのかな?
これが教えにくいと感ずる原因の一つなのではないでしょうか。
確かに、PISAや全国学調に見られるの問題は、文章と写真・図表等の複合テキストです。
しかし、PISA等で測ろうとしているのは「読解記述力(複数のテキストから必要な情報を取り出し、解釈し、結論を表現する力)」です。
しかし、PISA等で測ろうとしているのは「読解記述力(複数のテキストから必要な情報を取り出し、解釈し、結論を表現する力)」です。
このことは、上にあげた光村図書の「指導事項」や「言語活動例」から見てもわかります。
- イ 文章の中心的な部分と付加的な部分、事実と意見などとを読み分け、目的や必要に応じて要約したり要旨をとらえたりすること。(指導事項)
- エ 文章の構成や展開、表現の特徴について、自分の考えをもつこと。(指導事項)
- イ 文章と図表などとの関連を考えながら、説明や記録の文章を読むこと。(言語活動例)
この教材では純粋に「読解表現力」ではなく国語科の考える「読解力」を身につける指導を行えばよいのです。
論文を読む力をつけよう
論文を読む力をつけよう
この文章には、次のように、文章のまとまり毎にタイトルがつけられています。
- 観察のきっかけ
- 観察からわかったこと
- 仮説
- 仮説の検証
- 考察
これは、理科の自由研究の項立てとほとんど同じです。
いってみれば論文と非常によく似た構成をもっています。
いってみれば論文と非常によく似た構成をもっています。
この文章は、自然科学系の論文を視野に入れた書き方なのです。
論文の価値は、次の観点から評価されます。
- 客観性・妥当性(仮説を導く論理に飛躍や思いこみがなく、論理的に正しいこと)
- 独創性・新規性(他の文献等に既に出ているものや似たものがなく、オリジナリティを主張できるものであること)
- 一般性・普遍性(特殊な事象にしか通用しないものだと、高く評価されない)
また、インパクトファクターが高いもの(評価の高い雑誌等に取り上げられたり、他の研究にどのくらい引用されるか)ほど「良い研究」と評価されます。
この文章は、以上の評価の観点をとても上手にクリアしています。さすが京大の先生だと思います。
辻大和先生のHPから
論文は、次のポイントを押さえながら読むべきだと思います。
- 何についての研究か
- 結論は何か
- 結論を導く論理に誤りはないか
そこで、授業でもこの点に留意し、
「より速く、より正確に」論文型の説明的文章を読解する力が身につくよう、
全5時間の単元を進めていきます。
「シカの『落ち穂拾い』」の学習プリントを作成しました。
興味のある方はこちらへどうぞ。
「より速く、より正確に」論文型の説明的文章を読解する力が身につくよう、
全5時間の単元を進めていきます。
「シカの『落ち穂拾い』」の学習プリントを作成しました。
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