先生はウルトラマン
ウルトラマン80は、桜ヶ丘中学校1年E組担任の矢的猛先生でした。
しかしすぐに夜と休日は防衛組織UGMで働くこととなり、怪獣災害が頻発したため、矢的先生はわずか3カ月で教壇を退きました。
©円谷プロ
自称、浜名湖畔生まれの22歳ですから、新卒ですね。しかしすぐに夜と休日は防衛組織UGMで働くこととなり、怪獣災害が頻発したため、矢的先生はわずか3カ月で教壇を退きました。
今、中学校の先生は矢的先生並みに多忙となっています。
現在の学校のブラック化は、怪獣災害並と言うことですね。
どこかに正義の味方はいないのでしょうか。
「正義の味方」という言葉は、『月光仮面』の原作者川内康範が、この主題歌の中で使ったのが最初だそうです。
©川内康範/宣弘社
「正義の味方」について氏は次のように述べています。
氏は、戦争の経験から「絶対の『正義』などありはしない」と考えました。
世の中のどこかに正義があるのではなく、正義は一人一人の心の中にしかないという考えです。
世の中のどこかに正義があるのではなく、正義は一人一人の心の中にしかないという考えです。
そして、私たちは一人一人の中にある正義の心に味方することしかできないのだ、ということだと思います。
正義の心は、学習指導要領に示される道徳性と置き換えてもよいと思います。
世の中に絶対的な道徳などないかもしれません。しかし、人間は誰もが道徳性を持っているのではないでしょうか。
そして私たちにできることは、生徒の持っている道徳性の味方となり、悪に負けそうになった時に救いの手を差し伸べることです。
正義の味方は、必ず圧倒的な武力をもっています。
月光仮面の拳銃、ウルトラマンのスペシウム光線……時代が下るごとに、正義の味方の武器は強力なものに進化しているようです。
正義を助け悪を滅ぼすには、どうしても圧倒的な強さが必要となるからなのでしょうか。
月光仮面の拳銃、ウルトラマンのスペシウム光線……時代が下るごとに、正義の味方の武器は強力なものに進化しているようです。
正義を助け悪を滅ぼすには、どうしても圧倒的な強さが必要となるからなのでしょうか。
©円谷プロ
今回の指導要領の改訂で、いじめや自殺問題への対応の充実がポイントとなりました。例えば、差別的な言動をしている生徒は、彼の心の中の正義が負けているのです。
「正義」が弱くなったのか、「悪」が強くなったのか……これは相対的な問題だと思います。
「悪即斬」ではありませんが、速やかに悪を殲滅しなくては、差別されている側ばかりでなく、差別している側も不幸です。
ためらわずに圧倒的な「力」で悪を滅ぼしましょう。
でも、体罰はダメ……絶対!
それが正義の味方としての私たちの役目なのだと思います。
そんな正義の味方も、いつかはいなくなる時が来ます。
『ウルトラマン』の最終回では、ウルトラマンは宇宙恐竜ゼットンに敗れ、
『ウルトラセブン』の最終回では、ボロボロになったセブンに帰還命令が下ります。
……「地球は自分たちの手で守らなければならない。」
地球の防衛チームは、自分たちの手で怪獣を倒し、正義の味方は故郷へ帰るのです。
テレビの正義の味方と同じように、私たちもいつかは生徒の目の前からいなくなる時がきます。
あなたが今の生徒の前から消える日までに、生徒一人一人が正義の味方に頼らずに悪に打ち勝つ力を身につけることこそが、あなたの役目なのではないでしょうか。
あなたが今の生徒の前から消える日までに、生徒一人一人が正義の味方に頼らずに悪に打ち勝つ力を身につけることこそが、あなたの役目なのではないでしょうか。